そこで今回は、世界卓球2024の結果と、女子団体の決勝戦について解説したいと思います。
この記事の内容
- 世界卓球2024の結果を書いています
- 世界卓球2024の団体女子の決勝戦を解説します
世界卓球2024の概要
まずは世界卓球2024について開催地や出場チーム、参加した日本選手など詳しく見ていきましょう。
開催地・開催日時
<大会概要>
- 【大会名称】ITTF世界卓球選手権釜山大会(団体戦)
- 【開催地】韓国・釜山
- 【大会期間】2024年2月16日(金)- 2月25日(日)
出場チーム
世界卓球2024の出場チームは、男女とも各40チームでした。以下、各グループの組み合わせになります。
男子団体
- GROUP1
中国、クロアチア、ベルギー、ハンガリー、キューバ - GROUP2
ドイツ、イングランド、アメリカ、カザフスタン、サウジアラビア - GROUP3
韓国、インド、ポーランド、チリ、ニュージーランド - GROUP4
フランス、オーストラリア、デンマーク、オーストリア、アルジェリア - GROUP5
日本、台湾、ナイジェリア、チェコ、マダガスカル - GROUP6
スウェーデン、香港、スロバキア、プエルトリコ、セルビア - GROUP7
ブラジル、スロベニア、シンガポール、カナダ、マレーシア - GROUP8
ポルトガル、エジプト、ルーマニア、イラン、タイ
女子団体
- GROUP1
中国、ハンガリー、インド、スペイン、ウズベキスタン - GROUP2
日本、ブラジル、ルクセンブルク、南アフリカ、イラン - GROUP3
ドイツ、スロベニア、ポーランド、ナイジェリア、メキシコ - GROUP4
台湾、アメリカ、タイ、チリ、アルジェリア - GROUP5
韓国、プエルトリコ、イタリア、マレーシア、キューバ - GROUP6
香港、ポルトガル、オーストリア、オーストラリア、カザフスタン - GROUP7
ルーマニア、シンガポール、スウェーデン、カナダ、セルビア - GROUP8
フランス、エジプト、チェコ、ウクライナ、クロアチア
日本代表選手
▼男子チーム
- 張本智和(智和企画)
- 戸上隼輔(明治大学)
- 篠塚大登(愛知工業大学)
- 田中佑汰(個人)
- 松島輝空(木下アカデミー)
▼女子チーム
- 早田ひな(日本生命)
- 平野美宇(木下グループ)
- 伊藤美誠(スターツ)
- 張本美和(木下アカデミー)
- 木原美悠(木下グループ)
世界卓球2024の結果
男子団体
【優勝】中国
【準優勝】フランス
【第3位】韓国・台湾
【ベスト8】日本
女子団体
【優勝】中国
【準優勝】日本
【第3位】フランス・香港
さすが卓球王国、中国です。男女とも中国が優勝しました。2001年の大阪大会から継続して中国が優勝し続けています(2010年モスクワ大会・女子のみ準優勝)。
女子団体の日本チームは準優勝です。
団体女子の決勝戦は卓球史に残る名勝負だった
女子団体・日本代表の経過
日本代表は以下の通り、1ゲームも取られずにストレート勝利で決勝まで進みました。かなりの勢いをもって決勝に臨めた、というのが分かります。
<グループリーグ>
日本 3-0 ブラジル、日本 3-0 南アフリカ、日本 3-0 イラン、日本 3-0 ルクセンブルク
<2回戦>
日本 3-0 クロアチア
<準々決勝>
日本 3-0 ルーマニア
<準決勝>
日本 3-0 香港
決勝戦の試合経過
準決勝までストレート勝利で進み臨んだ決勝戦!各ゲームの詳細を1ゲームずつ見てみましょう。
【第1試合】
張本美和 vs 孫穎莎(世界卓球2023女王で世界ランク1位)
準決勝までの勢いをそのままに、攻勢に出た張本。しかし相手は世界ランク1位の孫穎莎、コースをうまく攻めたカウンターなどが有効に効いて、ストレート勝利。
やはり中国強し、と思わざるを得ない一戦。
【第1試合の卓球史ポイント】今回もやはり中国が勝つのか。。と思わされた
張本美和 0-3 孫穎莎
5-11/8-11/4-11
▼マッチカウント 日本 0-1 中国
【第2試合】
早田ひな vs 陳夢(東京五輪2冠)
次は日本のエース、早田の登場。張本の敗戦を全く引きずることなく集中して迎えたゲームだった。
第1ゲームはミドルやバック側を軸に攻められ苦戦。このままストレートで負けてしまうか、と思われた。
第2ゲーム以降はベンチ側からの冷静なアドバイスもあり、徐々に立て直した早田。第2ゲーム、第3ゲームを連取し、第4ゲームも早田がマッチポイントを取る。しかし陳夢が粘って10-10に。12-12までもつれ、早田が1本先取しそのまま早田のツッツキで勝利!
陳夢には4年勝利ができてなかった日本人選手たちでしたが、大きな勝利を早田が日本にもたらしました。
【第2試合の卓球史ポイント】4ゲーム目の緊張感と早田選手の粘り/日本人に負けなしの陳夢に勝利したこと
早田ひな 3-1 陳夢
6-11/11-8/11-9/14-12
▼マッチカウント 日本 1-1 中国
【第3試合】
平野美宇 vs 王芸迪(世界ランク2位)
第2試合の早田の勝利は日本に大きな追い風となった。ベンチの雰囲気もよく、そのまま平野の3回戦に。
まず第1ゲームは平野のバックハンドが有効に効き、ゲームを先取。第2ゲームも11-11までもつれるも、平野の粘りでゲーム連取。第3ゲームは3-7と大きく離されるが、平野が脅威の粘りを見せ10-10と並ぶと、最後は鋭いドライブでコースをせめて12-10とし、ストレート勝利!
日本が2勝目を挙げ、中国撃破に王手をかけました。
【第3試合の卓球史ポイント】まさかのストレート勝利/あと1ゲームで中国に勝てると思わせた
平野美宇 3-0 王芸迪
11-8/13-11/12-10
▼マッチカウント 日本 2-1 中国
【第4試合】
早田ひな vs 孫穎莎
日本、中国を代表するエース対決。日本側に勢いがあり、このまま優勝を!と始まった第4試合。
第1ゲームは3-11と完全に出鼻をくじかれた形に。早田も巻き返しで攻勢をかけるも、さすがの中国。コースをうまく攻めた展開で早田はストレート負け。緊張感もあり、厳しい試合展開だった。
【第4試合の卓球史ポイント】簡単には優勝できないなと思わされた試合展開
早田ひな 0-3 孫穎莎
3-11/7-11/6-11
▼マッチカウント 日本 2-2 中国
【第5試合】
張本美和 vs 陳夢
マッチカウント2-2となった最終試合。張本が日本の命運を握る舞台に立ちました。
張本は始めから攻勢をかけ、なんと1ゲーム目を先取。この瞬間、もしかしたら優勝できるかもという期待感がうまれる。
しかし相手は卓球王国の中国、簡単には勝たせてもらえず、第2ゲームは陳夢の効果的なサーブに苦しみ、落としてしまう。
第3ゲームは張本が先行し8-6とするが、さすがの陳夢。タイムアウトを有効に使い、最後は陳夢のドライブを返すことができず、第3ゲームも落とし、第4ゲームもそのままの勢いで陳夢が攻め、最後はサーブでエースを奪われ敗退。
【第5試合の卓球史ポイント】1ゲームを取ったことによる優勝への期待感
張本美和 1-3 陳夢
11-4/7-11/8-11/7-11
▼結果:日本 2-3 中国
決勝戦のハイライト
早田と平野による歴史的な2勝で、優勝まであと一歩と迫った日本。53年ぶりの金メダルはパリオリンピックに持ち越しとなりましたが、金メダルはもう目前です!
もし、この名勝負を観れていない!という人がいましたら、以下YouTubeテレ東公式チャンネルにて女子団体の決勝戦のハイライトがありますので、載せておきます。
テレ東さん、いつもありがとうございます!
【卓球史に残るポイント】中国代表を日本代表が破ることができるという期待感が過去最高に高まった試合だった
伊藤がベンチで大活躍
世界卓球2024では、伊藤がベンチに入り試合には出ないことが多くありました。残念ながら「調子が上がっていない」という声もあり、仕方のないことだったと思います。
ただ、その時の伊藤のベンチからのアドバイスがすごかったです。一部ネットニュースでも話題になっていましたが、監督以上に選手にアドバイスをしている姿が印象的でした。
とくに決勝戦では張本や早田、平野たちに熱心にアドバイスをして、そのあとに流れが日本側に向いたというシーンも多くありました。
※チーム監督は、あえて伊藤にアドバイスをするように後押しをしていたとのこと。チーム全体の雰囲気の良さが伝わる話ですね。
まだまだ早い話だと思いますが、「伊藤美誠”監督”」というのも見てみたいですね。
まとめ
いかがだったでしょうか。世界卓球2024の女子団体・決勝戦がいかに凄かったのか分かっていただけたかと思います。
金メダルまで手が届く距離にいることは間違いない!と思いつつ、次回のパリ五輪での日本代表の活躍を期待しましょう!
別記事にて、世界卓球についての解説と、世界卓球2024の詳細情報を纏めています。併せてご覧ください。